花咲舞が黙ってない(池井戸潤) |
「銀行の取引先の内部情報が漏れている!」
郊外型ファミレス・レッドデリの出店計画の先回りをするライバル会社。誰が何のためにその会社にレッドデリの情報を漏らすのか?そこには、ある者の屈折した思いが潜んでいた・・・。「たそがれ研修」を含む7話を収録。
今回も銀行を舞台に、さまざまな難問が舞に降りかかる。中には、舞や相馬の手には負えないものもある。だが、花咲舞は怯まない。あきらめない。正義を貫くため、銀行員としての誇りを失わないため、彼女は奔走する。相馬に降りかかる思わぬできごと、意外な人物の登場など、読み手をドキリとさせる展開もある。
どんなに正義を振りかざしても、巨大組織の中での舞の力は小さい。不正を暴ききれないもどかしさもある。けれど、舞の熱意が周りの人間の心を変えていく。最後に舞の努力が報われ、ホッとした。
今回も、楽しみながら読んだ。マンネリ化してきたかな?と思わないでもないが、まだまだこのシリーズを読みたいと切に願っている。
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