下町ロケット ヤタガラス(池井戸潤) |
ギアゴーストの危機を救い順調に関係が築けると思っていた佃だが、社長の伊丹は佃製作所を裏切りダイダロストとの提携に踏み切る。伊丹とダイダロスの社長・重田との因縁とは?また、伊丹と決別した島津は?一方、帝国重工の財前が立ち上げた新たなプロジェクトにも、暗雲が立ち込める。佃航平は、さまざまな難問に立ち向かうことになるのだが・・・。下町ロケットシリーズ4。
日本の農業問題に取り組もうとする財前。そんな財前とともに、新たな分野に乗り出そうとする佃。だが、事は思う通りには進まない。立ちはだかる数々の難問。そして、”敵”とも思える人物の存在。それぞれの思惑が絡み合い、激突する。はたして解決策はあるのか?ページをめくる手が止まらなかった。
佃製作所の問題、財前や帝国重工の社長・藤間の問題、そして家業を継ぐために佃製作所を去った殿村の問題・・・。作者は巧みにそれらをまとめあげ、解決に導いていく。お見事!
企業は利益を追求しなければならない。だが、それだけではダメだ。人の役に立つものを作る。人が喜ぶものを作る。その心を忘れないでほしいと思う。
読後は爽快感が残る。とにかく面白い作品だった。
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