スワロウテイルの消失点(川瀬七緒) |
腐乱死体の解剖中、そこにいた者たちの体に異変が起こる。赤い発疹の後に起こる猛烈な痒み!その原因となった虫は、日本にいないはずの虫だった・・・。法医昆虫学捜査官シリーズ7。
冒頭から凄まじい腐乱死体が登場!ウジの数も半端ではない。そして、日本にいないはずの虫が、解剖に立ち会った者たちに襲い掛かる。事件の犯人は誰なのかよりも、その虫がどうやって日本に来たのか、そちらのほうが気になる。
法医昆虫学者・赤堀の調査が始まる。虫たちが教えてくれる事実をひとつひとつ積み重ねていく。虫たちは、決して人を欺いたり裏切ったりはしない。語るのは真実のみだ。「犯人は、虫たちが教えてくれる。」この作品の最大の魅力がそこにある。昆虫に関する詳細な知識を、作者はいったいどこから得ているのか?ただただ感心するしかない。
今回も期待を裏切らない面白さだった。私は虫嫌いだが、このシリーズだけは読み続けたいと思っている。
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